運動器系疾患

2022年05月11日 10:50

テニス肘

テニス肘はラッケトを使うスポーツにみられる疾患です。疾患名が示すようにテニスプレーヤーに最も多くみられます。バックハンドストロークでは、ボールインパクトでラケットに加わる衝撃が前腕の伸筋腱付着部にストレスを生み出します。この反復により前腕の伸筋腱付着部に軽度の断裂や炎症が生じ、バックハンドストロークのたびに痛みが出ます。悪い打ち方の初心者では一度のミスショットにより痛み出すこともありますが、通常は30~50歳の熱心なプレーヤーに多くみられ年齢と練習量が障害の発生に関与しています。打つときに痛みを感じる程度からただラッケトを握るだけでも痛むことがあります。圧痛は総指伸筋と短橈側手根伸筋の付着する上腕骨外側上顆にみられ、手関節に抵抗を加えながら伸展させると肘の外側に痛みが走ります。
1.フォアハンドテニス肘
テニスプレーヤーの上級者にみられ、トップスピンサーブやストロークの際の手首のスナップが原因と考えられます。フォアハンドストロークやサービスによる負荷が前腕の回内屈筋群を経て肘に加わります。症状は上腕骨外側上顆から前腕の屈筋にかけての圧痛や運動痛、肘関節を伸ばした時の痛みや手首を曲げた時に痛みが出ます。
○鍼灸治療方針:治療の目的は第1は、局所の炎症を抑えることが必要です。また肘の痛みのため腕や手が使えないので、頚や肩の筋が過緊張を起こしたりします。炎症を鎮め、痛みをとり、循環改善をはかるために鍼灸治療を施します。

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